FC2ブログ

夢の途中 おわりに

20191201222354453.jpg



夢の途中。
最後までお付き合いありがとうございました!!

楽しんでいただけましたでしょうか。

クリスマスには完結させたいと思っていたので、珍しく予定通り!
更に珍しく、R18で終わらなかった(笑

この後、バスルームで指輪のはめあいっこなどして、イチャイチャ熱い夜を過ごすであろうお2人のことは描かずにおきます。

何だか、そっとしておいてあげたくなったんです。
スターの秘密の恋ですものね(←今更よく言うよ)。


『シムドール』と『夢のたもと』の続編を今回同時に書いたのは、私的には年末クリアランスみたいな位置付けでした。

シムドールは中途半端になっていたハネムーンを今年中に片付けたかったのと、夢のたもとは、何名もの方から続編希望をいただいていたけど書けずにいた作品へのチャレンジ。

どちらも他と比べると拍手もランキングポチも少ない作品だったので、「これじゃないかなぁ?」と正直不安でした。

でも、イベントやステージを拝見する度、「こうすればもっといいのに……」「あそこで何でああしちゃうかな……」と毒を吐きつつ、制約のある中で夢の世界を作り上げる大変さにも思いを馳せておりましたので、思いきって書いてみようかと。

結果、無謀なチャレンジだった……。
分からないことが多すぎる~。

とは言え、この作品を書いていたお陰でステージを色んな視点で見ようとする意識が芽生え、ライブを楽しむポイントが増えたのは個人的に大きな収穫でした。

よって、不人気でも結果オーライ!!と自分を励まして2019年を終えまーす。


コブのクリスマスイヴは、がっつり仕事です。
今日中にケーキを食べることすらできないだろうな……。

これをアップする頃は確実にまだ働いてます。
ぶっちゃけフラッフラ。
眠い。
足も棒。
無茶苦茶なスケジュールにトン活をぶっ込んだ自分のせいなんですけどね。

働くの大好きだし、全部自分の選択ではあるのですが、限界を超えると、心の狭い人間になりたくなる。今そんな時期。

人によって許容力や時間の捉え方に差があることは致し方ないが、年末のこれと言って実のない挨拶訪問に時間を取られたり、明らかに自分より仕事量の少ない同僚の愚痴や弱音を聞いていると、アホらしくてイライラしちゃうのです。

そんな時、黙して苛立ちを抑えるんですけど、後から「大変だね。」と言ってあげられなかった自分のちっちゃさに、自己嫌悪。

そんな私の現状が、『夢の途中』のユノさんに少々反映されました。
自己嫌悪ユノさん。

人間だもの。
凹む時もあるよね……。

と、相田みつを氏みたいに呟いたところで、何が言いたいかといいますと、明日から年内いっぱい、更新をお休みします!!

それでもって、さっぱり帰らぬ主を待ち続けてくれているシーグリ(言い過ぎました。開く余裕がないだけで、帰ってます。たまには。)を早く舐め回したい!!

あんなチャンミンさんとか、あんなユノさんとか……。
いつか扉絵にする日を夢見て激写したい(その光景は完全な変態)!

だってこのビジュアル。

20191224212450083.jpg


美し過ぎる修道士が、教会に懺悔に来た、やんちゃだけど実は純粋な青年と恋に落ちてしまったのですか?

この寝転んでるシム修道士の鼻腔には、芝生にしては長すぎる草(←言い方)の香りだけでなく、シムさんに会うために走って丘を上ってきた(注:教会は丘の上にある設定。あ、妄想ですよ?)であろうユノさんの頭皮の香りまで届いておりますよね?

きっとあったかい香りがするんでしょうよ!

コブは変態なので、フェミニンなヘアースタイルのチャンミンより、ベリーショートの方が萌えます。

こんな修道士が実在したら、人徳ある聖職者が欲望の悪魔に心を巣食われてシム修道士を地下聖堂に連れ込み……。

ああっ!
いけない!
問題発言。

様々なものを冒涜しかけました。

もう中身をご覧になっている皆様には、「いまだに何を興奮してるんだこの変態は……」と思われていることでしょう。

お許しください。
だって、シーグリ閲覧を自粛し、作品執筆を優先していたのです。
もう、妄想の扉の蝶番がバカになってます。


そんなわけで、大掃除しながら心静かに(?)妄想の旅にでかけた後、2020年は新作でスタート予定です♪

残念ながら、新作の舞台は教会ではございません。が……タイトルはこっそり明らかにしています。

詳細は2020年までお待ちください~。



さてさて、2020年はどんなトン活できるかなぁ。

いよいよ丸っと15年を経た東方神起が、どんな驚きをくれるか楽しみですね♪

沖縄旅行したいなぁ……。
そんな暇あるかなぁ……。
国立競技場とかやってくれないかなぁ……。
2020年も、間違いなく最高にカッコいいんだろうなぁ。

来年もすぐにたくさんの楽しみがあるなんて、トンペンは幸せ。
冒涜しかけた神に感謝します。


少し早いですが、皆様には、本年中のご愛顧に心より御礼申し上げます。

では、また新年にお目にかかります。

どうぞ、良い年をお迎えください。



続きを読む

スポンサーサイト



テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

夢の途中 24

20191201222354453.jpg

~最終話~


ユノは事細かに指示を出し続けた。

チャンミンが前奏を弾き始める。

ユノはこの曲を何度も聴いている。
既に懐かしいと思えるほどだ。
夜ギターを抱えて歌うのも、鼻歌も、ずっとこれだった。

前奏の途中で照明を落とし、チャンミンにスポットライトをあてる。観客がライトを点灯し、それが天井席まで広がっていく。

AメロからBメロに入ったら、真ん丸い月をライトで作り、天井までゆっくりと上げる。

1サビに入る頃には、天井に朧月が昇った。

観客が揺らす光は、夜風に揺れる菜の花。

菜の花畑の真ん中で子守唄を奏でるチャンミンを、ユノは最初スクリーンに映すことはしなかった。

あまりに美しい情景を、しばし堪能して欲しい。子守唄だから、目を閉じて聴いたっていい。

ゆっくりと身体を揺らしてチャンミンの弾き語りに酔いしれるユノの元に、ミノが小走りで到着したのは、1サビの終わりだった。

彼には更なる災難が待っていた。
ユノが耳元で、ちょっと笑いながら囁く。

「ミノさんこれ持ってタワー登って。腰に縛り付けるから。俺が持てたらいいんだけど、ちょっと自分で手一杯。」

「はっ!?何て??」

「だから、これ、上から飛ばすんだ。」

「……紙吹雪は掃除が大変だから却下になったのに。」

「あはは。堅いこと言わずに。俺掃除するからさ。」

ふ、ふざけんな!
笑いながら言うことか!?
こんな高いとこ登るの絶対やだ!!

とミノは叫びたかったが、チャンミンの歌声の邪魔はできないし、あっと言う間に腰に命綱を巻かれ、袋をぶら下げた無様な格好にさせられた。

「お、重い!」

「まぁまぁ。両手でしっかり梯子握ってれば大丈夫。じゃ、上で。」

ユノは左手を痛めているとは思えないスピードで、タワーを上り始める。

マジか。
あいつ全然反省してないじゃないか。
相変わらず滅茶苦茶だな。

「くそ……。」

ミノが鬼の形相でタワーを上り始めたのを見下ろし、にっと笑ったユノには、手の痛みなんて微塵も感じられなかった。

握力は弱くても、ちゃんと動く。

コンサートの間は、こんな魔法がかかる。
アーティストも観客も、スタッフですら、痛みや、苦しみを忘れる。

これだから、俺はこの仕事が好きだ。

「マカベさん、準備できました?」

「できた。お前のGOを待ってる。」

イヤホンから聞こえたマカベの声は、上擦っていた。

ここでようやく、ユノはスクリーンの両サイドにチャンミンを映すよう指示した。

脚を組んで、ちょっと背中を丸め、旧友と語り合うかのように微笑んで歌うチャンミンの全身像。

家のソファで歌っているみたいな、リラックスした姿だった。



これで本当にツアーが終わるんだな。

チャンミンは、花畑の真ん中で、何もかもから解き放たれた気持ちで歌っていた。

本当はユノと一緒にホテルの部屋で乾杯してそのまま……とか、スタンバイ中にこっそりキス……とか、不埒な妄想をしていたけれど、それは未来の夢にとっておこう。

今は、ここが目的地。

チャンミンは、最後のサビの前の間奏で、ぐるりと菜の花畑を見渡した。

叶わないこともたくさんあった。
それでも、いいツアーだった。
ユノの夢を、みんなに見て貰うことができた。

さすがユノは分かってる。
朧月まで用意してくれるなんて。

月を見上げたチャンミンの顔に、何かがヒラヒラと舞い落ちる。

え?
思わず声をあげそうになった。

薄い黄色のコンフェッティ。
リビングのテーブルでユノがせっせと作り続けていたモンシロチョウが、チャンミンの頭上を舞い踊っていた。

どこから?
一体どうやって?

それを確認することは、センターステージで弾き語りをするチャンミンにはできなかったが、その方が良かった。

もし、スピーカーのてっぺんでユノとミノが降雪機用に設置してあった送風機を使い、蝶を風に乗せているのを見てしまったら、顔面蒼白になってギターがあらぬ音を発していただろう。

観客はうっとりと情景に酔っていた。

温かいギターの音色と、優しく話しかけるようなチャンミンの歌声。
風にそよぐ菜の花畑は地平線まで広がる。
そこに舞う蝶を、月明かりがキラキラと照らす。

歌い終えたチャンミンは、ギターの弦をキュッと押さえ、それからはにかんだ。

「みんなありがとう。おやすみ。いい夢を。」

チャンミンが囁いたのと同時に照明が落とされ、スクリーンも真っ暗になった。
ドームに再び明かりが戻ったとき、そこにチャンミンの姿はもうなかった。

代わりに、何万もの蝶がメインステージの下から風にのって舞い上がり、アリーナを飛び交った。


夢を見た。

観客の誰もが、そう思った。



アンコールの最後でチャンミンとユノが作り出したのは、まさに夢の光景だった。

夢の後、観客が退場するまでタワーの上でミノの小言を聞くうち、無理したユノの腕はずきずき痛み出した。
それから、ミノに助けて貰いながら、木から降りられなくなった猫みたいな感じで、何とかタワーを降りた。

降りてからも、紙吹雪の掃除と言う夢とは程遠い現実が待っていたが、ユノはずっと幸せだった。

この世界に生きる幸せを、噛み締めていた。



チャンミンは、日が変わる前に帰って来た。

「あれ?打ち上げは?」

「今日は軽く。マカベさん達バラシで忙しいし、また日を改めてやるから。」

「……そか。俺もバラシ手伝いたかったんだけどさ、追い返された。」

「その手じゃね。邪魔になるだけだね。」

「疲れただろ?お風呂入れるよ。」

「身体は疲れてないけど、精神的な疲労を感じてる。誰かさんのせいで。」

言葉の端々に毒を感じる。

「ちゃ、チャンミン?まさか……不機嫌?」

ユノを睨んだチャンミンの瞳は潤んでいた。

「ミノから全部聞いたから!無茶しないでよ!!その手であんなとこ登るなんて!!バカなの!?」

「いや、ほら、いい演出だったと思うんだけど……。」

「ユノに何かあったら演出もなにもないんだよ!!」

「ごめん。ごめんて。」

「心配させないでよ!」

チャンミンはユノの胸にぽすんと収まると、「許さない」と呟いた。

「……チャンミン?」

「次はこんなこと、許さないから。」

「次?」

「来年の秋。5大ドームツアーするからね。まだトップシークレット。」

「……すごいじゃないか!!おめでとう!!」

目を輝かせたユノに、チャンミンは口を尖らせた。

「な、なに。喜ぶことだろ?」

「まだ喜べない。ユノが舞台監督してくれなきゃ喜べない。」

チャンミンが危惧していた通り、ユノは眉を下げた。

「俺じゃダメだよ。今回失敗したんだし。」

「そんな泣き言は許さないよ。次はずっとそばに居て、最初から最後まで、離れないで。ユノじゃなきゃできない。僕の心の内を読んで、あんな情景を作り出すこと。」

「でも……マカベさんで良くない?俺サポートするし。」

困り顔のユノに、チャンミンは少しも譲る気なんて無かった。
じっと見つめる意思の固い瞳。

「これは僕の正式なオファー。夢を作ろうよ。ユノとじゃなきゃ、嫌なんだ。」

チャンミンは、鞄からずっと渡せずにいた指輪をついに取り出した。

「……今すぐに返事しなくてもいい。まだ先の話だし。ユノがこれからも僕の舞台監督で居てくれるなら、これをはめて。はめてくれないなら……す、すっ、好きな体位なんてしてあげないから!!」

ぼっと赤くなってバスルームに駆け込んだチャンミンを、ユノはぽかんと見送った。

なんだそりゃ。
セックスはいいのか?
別れるとか言い出すんじゃないかと思いきや、やたらと甘い条件だ。

「……可愛過ぎるんだよ……まったく……。」

ユノは指輪の箱を開けて、黄色く輝くダイアモンドに息を呑んだ。

さっきドームに広がった菜の花の光を集め、凝縮した結晶。
そんな輝きだった。

あの景色は、忘れられない。
きっと、この指輪を見る度に思い出す。

「スターの願いは叶えないとなぁ……。」

ユノは服を脱ぎ、真っ裸で左手の薬指に指輪をはめた。

感動もそこそこに怒られたから、少し拗ねたフリをしてみたけれど、はじめからチャンミンのお願いを断るつもりなんてない。

自分が勝手に走り出したリレーだ。
チャンミンはバトンを繋いでくれた。
今度こそ、傍らで支える。
それは、ユノの夢でもある。

指輪を見たチャンミンが、お風呂でどんな反応をするか。

アンコールはまだ終わってない。
チャンミンはもうスタンバイ完了して俺を待っている。

今から、俺だけのためのツアーファイナルを見せて貰おうじゃないか。

「ふふ。」

にやけたユノは、翌朝、床に脱ぎ散らかした服を見たチャンミンにみっちりお説教されるであろうことなど気にもとめず、意気揚々とバスルームへ向かった。






夢の途中
~夢のたもと 続編~
(完)


続きを読む

テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

夢の途中 23

20191201222354453.jpg



ユノはスタンド席の後方から開演を見届け、バルコニー席からも、2階席の最上段からもステージを確認した。

観客はステージに夢中になっている。

スクリーンの真ん中に映るチャンミンの顔の美しいこと。

微かなはにかみ、髪の乱れ。
アップになるとこめかみに浮かぶ汗や睫毛の震えまで見えて、歓声が上がる。

両サイドには全身像と、バンドメンバーの様子も映し出される。

「あぁー!!もう!!脚長い!!」

「あの腰!!セクシー!」

「抱きたい!!」

「ほんと!抱かせてー!」

女性ファンの奇声には若干首を捻るものもあるが、夢中になっているのだから良しとしよう。

スタンドからの確認を終えると、ユノはアリーナに降りた。

高さがある分、後方からでも何とかスクリーンを確認することができる。

アリーナをすり鉢状にできたら……。
これはユノがドームでいつも感じること。
現状ではとても実現できる時間も予算もないが、いつかは……。

やりたいことは、まだまだある。
俺の夢は、こんなもんじゃない。

「ふふ。楽しくなってきた。」

知らずと笑みを溢し、ユノはPAブースに向かった。

もう、セットリストは秋のパートを終え、冬の弾き語りへ移ろうとしていた。

センターステージにギターが2本置かれる。
1本は予定通りの、マーティン。
その横にあるのは、昨日まで部屋にあった、ボロボロのギターだ。

「あのギター……使うの?」

「えっ!ユノさん!来てたんですか?」

小声で尋ねられた音響スタッフは、ユノの登場に驚いた後、今朝突然チャンミンが使いたいと言い出したのだと、首をすくめる。

1曲弾き語りを終えた後、チャンミンは予定になかったMCを始めた。

「僕の友達を紹介します。」

抱えたボロボロのギターを撫で、大きく深呼吸する。

「これ、みんなに話したこと無かったんだけどね、僕は……小さい頃、心を開ける友達も居なくて、凄く、孤独だった。」

会場はしんと静まり返った。

「でも、このギターが友達になってくれて、歌を歌ってる時だけは、孤独じゃなかった。このギターが、僕を音楽と出会わせてくれた。」

チャンミンは、ギターに話しかけるみたいに語り続ける。

「僕は、ただ、普通の、平凡な大人になりたかった少年だった。歌手になんて、ほんとはなりたくなかった。でも……。」

顔を上げたチャンミンの瞳は潤んでいて、その煌めきがスクリーンに映し出される。

「みんなが僕の歌を聴いてくれて、孤独な時とか、凹んだ時とか、何でもない夜とか、そんな人生の一瞬に寄り添わせてくれて、元気が出ましたとか、明日も頑張れます、とか言ってくれる。今も……こんなにたくさんの人がここに居てくれて、僕は……。」

静かな声で話していたチャンミンは、声を張り上げた。

「僕は、歌手になって良かった!!ありがとう!!!」

瞳から溢れた涙が幾筋も頬を伝った。
客席からすすり泣く声が聞こえ、音響のスタッフも泣いていた。
それから、大きな拍手がチャンミンを包んだ。

恥ずかしそうに笑って手の甲で涙を拭ったチャンミンは、ギターを抱え直した。

「今から歌うのはラブソングだけど、これ、みんなへのラブソングだからね。」

ユノはドームを見渡し、とんでもない人に恋をしたのだと改めて感じた。

やってくれるよ……。
観客全員、恋する顔になっている。
東京ドームが、愛で溢れていた。

この後降った雪は、まるでチャンミンからの贈り物みたいに頭上に落ち、アリーナの観客の視線を天に向けた。

チャンミンがステージから居なくなっても、舞い散る雪に見とれる人々。

降雪機と送風機は照明器具の隣に設置されていて、照明に照らされた雪が白いカーテンを作り、スタンドからの景色も絶景だった。

「チャンミーーーン!」

「大好きーーー!!!」

そこかしこから上がる声は、ステージの下に居るチャンミンにも届く。

その声に励まされ、チャンミンはアンコールまで突っ走った。

ドームから溢れんばかりの拍手と歓声は、チャンミンが最後の挨拶をして、規制退場の案内が始まっても止まることがない。

「もう1回、出て、いいですか?」

ステージ袖で尋ねたチャンミンに、マカベは頷いた。

挨拶だけと思っていたマカベは、チャンミンがボロボロのギターを手にしたことに一瞬絶句し、「ちょ、チャンミンさん!」と叫んだが、この時にはもうチャンミンはステージに駆け出していた。

再びの登場に沸く観客。
安堵の表情で讃え合っていた音響チームに、ユノは叫んだ。

「まだ歌うつもりだぞ!」

「え?」

ギターを携え、チャンミンがセンターステージに向かっている。

「おいおい。マジか!?」

PAチームのリーダーはブースを飛び出した。
チャンミンは、ステージの下に到着した彼に、何か話しかける。

「チャンミンが新曲を歌う。マイク準備する!!」

イヤホンから聞こえた声。

ユノには分かった。

あの曲。
朧月の菜の花畑。
俺を思って作った子守唄を歌うつもりだ。

脳内に、鮮明なイメージが見えた。

ユノは左腕を支えながら走り出した。
何かに突き動かされるように、するべきことが次々と浮かぶ。

「ミノさん!ミノさんいまどこ!?」

これまで無言だったユノの声がイヤホンに響き、スタッフはざわついた。
ミノは、嫌な予感がした。

「……楽屋の廊下だけど?」

「さっき運んでもらった段ボールの中の袋、全部持ってきて!!」

「はあ!?全部!?」

「その辺のスタッフ総動員!ミノさんは1つ持って、上手のディレイスピーカーのとこ来て!残りはメインステージの下の送風機の横にスタンバイ!」

ミノは今日も被害者だ。
サンタクロースが担ぎそうな大きな袋を抱え、アリーナ後方のタワーまで走る羽目になった。


何が始まるのかと期待する観客に、チャンミンはセッティングの時間を稼ごうと語りかける。

「折角出てきたから……新曲を歌っちゃおうかな……なんて。」

悲鳴と拍手がわき起こった。

「突然お願いしちゃったから、ちょっと待ってね。ふふ。音響さん焦ってんの。」

バタバタとセンターステージにマイクと椅子がセットされ、チャンミンは「ごめんね。」と言いながら腰かけた。

「この曲は、春の菜の花畑をイメージして作った子守唄なんだ。今日、みんなが幸せな夢を見られるように、願いを込めて。それで……みんなにお願いがあります。」

ポンポンと弦を弾きながら、チャンミンは悪戯っぽく笑っている。

「僕が歌い始めたら、ステージの周りに居る人達から順に、携帯のライトつけて欲しいんだ。それを、天井席のみんなまで、どんどん広げてください。」

観客はバタバタと鞄を漁り出した。

「今回のツアーで、本当はみんなにペンライト渡したかったんだけど、ちょっと、大人の事情で……って……つまり予算が足りなくて……。ふふ。でも最後だし、僕の我が儘を叶えて貰おうかな。みんなが作った菜の花畑、僕に見せてください。」

このツアーが始まるずっと前。
ユノが語ってくれた夢のイメージを、チャンミンは胸に抱いてきた。

『ドームの中心にチャンミンが1人、ギター抱えて歌ってる。リズムをとる足元から、レンゲの花が咲いて、同心円状に広がっていく。客席はレンゲ畑になって、天井まで広がる。』

レンゲではなく菜の花になったけれど、チャンミンはユノの夢の絵を描こうとしていた。

ユノには、分かる。
僕が何をしたいか。
今、僕の思いを演出に反映できるは、ユノしか居ない。

スマホを握りしめる観客を見渡し、そして、その先に居るユノの姿を認め、確信とともに、チャンミンはじっと見つめた。

ユノは、大きく頷いた。

ほら。
やっぱり分かってくれた。
最高の舞台監督だ。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

明日、最終話です。

チャンミンにも、ユノにも、皆様にも、素敵なクリスマスイヴが訪れますように♪



続きを読む

テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

夢の途中 22

20191201222354453.jpg



最終日の朝、チャンミンは午前中には家を出た。

開演は5時。
スケジュールでは昼過ぎの合流で良かったのだが、音響に相談したいことがあった。

玄関まで見送りに来たユノが、「また後で。」と言ってくれる喜びを噛み締める。

「今日は久々にデレた顔してるなぁ。」

ミノも今日ばかりは呆れ顔を封印し、嬉しそうににやけた。


ドームに到着するや、チャンミンは家から持ってきたギター片手に音響スタッフの元へと急ぐ。

「チャンミンさん、マジっすか?」

「うん。これ、僕の友達なんだ。ステージに上げてあげたい。1曲でいいから。」

「うへー。年季はいってますね。じゃあ、先にその曲のリハさせてください。」

「ありがとう!!」

マーティンの逸品に合わせたマイクの調整を、音響スタッフは嫌な顔ひとつせず、ボロボロのギターに合わせようと作業に入る。

「これお客さんに聴かせるのか?」

途中からやって来たイタニが渋い顔をするのを、チャンミンは笑顔でやり過ごした。


ユノは、お昼過ぎに家を出て、電車を乗り継ぎ東京ドームを目指した。
都営地下鉄の水道橋駅から、既に周辺に集まったたくさんのファンを眺めながら歩く。

4月も末の昼下がり、コートを脱いで縁石に腰かける人々は、みんなワクワクした顔をしている。

物販で購入したパンフレットを開き、チャンミンの写真に騒いでいるグループ。
手鏡で化粧を直す人。
色違いのツアーTシャツを着た恋人達。

チャンミンがデザインしたネックレスをしている人もちらほら見かける。

物販には長い列ができていた。

「今、何分待ちですか?」

最後尾に立っていたスタッフに尋ねると、「んー。45分くらいですかね。」と首を捻る。

ユノは、スタッフパスを首にかけ、最後尾の客から順に声をかける。

「あと40分くらいですから。」

「あ、はい。」

「何買うか決めました?」

「え……。Tシャツと、ヘアバンドは買います。」

「フレグランスもいいですよ。部屋で使ってもいいけど、俺、今日服につけてるんです。」

パーカーを広げてパタパタするユノに、女の子達がワーキャー言いながら顔を赤らめる。

「ちょっと荷物になるけど、お勧めです。チャンミンさんも毎日つけてるそうですよ。」

「か、買います!」

「私も!!」

そばに居た誘導スタッフが、ユノの真似をして声をかけ始めた。

列のそこかしこが賑やかになる。

「ね、今のスタッフさん超イケメンじゃない?」

「チャンミンよりタイプかも……。」

そんな会話は聞こえないフリをして、ユノは後楽園側のゲートへと向かった。

観客が入場する前のドームに入る瞬間の胸の高鳴りを楽しみ、まずは客席からステージを眺めた。

まだ最終のリハーサル中。
幕で隠す前の巨大スクリーンを前にし、ユノは身震いした。

美しいアーチを描き、見事にドームと一体化している。

やばいな。もう泣きそうだ。

PAブースに立つイタニの姿。
センターステージで何か指示を出しているマカベ。

フロアを行き来するスタッフに自分が含まれないことを、辛いとは思わなかった。
こうして俯瞰で眺められることが、2度とない特別な時間に思える。

リハーサルが終わってスクリーンに幕がかけられ始め、ユノは関係者のエリアへとゆっくり移動した。

既に汗だくのチャンミンは、楽屋に入ってきたユノに、何故か頬を赤らめた。

「なんで今更恥ずかしがるわけ?」

ミノの声は無視だ。

手をぎゅっと握り、「楽しみにしてる。」と微笑んだユノに、チャンミンは躊躇なく抱きついた。

「わーっ!もう勘弁して!!」

両手で顔を覆ったミノが楽屋を出て行ったのを確認し、ユノは優しいキスをする。
キスにとろけてしなだれかかったチャンミンは、甘えた顔で囁いた。

「ユノ……。今日、アンコールはアリーナに居て。」

「ん?なんで?」

「最後の挨拶の時、ちゃんと近くで見守って欲しいから。」

「ふふ。分かった。そばに居るよ。PAブースあたりで観てる。」

「うん。」

「じゃ、俺はそろそろ。ヒチョルさんと待ち合わせしてるから。」

「分かった。じゃあもう1回だけ。」

唇を尖らせたチャンミンの可愛さときたら。
1回と言わず、緩急をつけてユノは5回はキスした。

楽屋を出るユノに、チャンミンは「廊下のボード見てみて!」と声をかけ、シャワールームに入っていった。

「ボードって、あれか?」

差し入れのお菓子が並ぶ長机の隣に置かれたボードを前にして、ユノはぎゅっと唇を噛んだ。
そうしないと、涙が溢れそうだった。

『ユノみたいに、がむしゃらに行こうぜ!!』

そう大きく書かれた汚い文字はマカベのもの。
その周囲に、他のスタッフが書き込んだ文字が並ぶ。

「自分にできること、常に探します!」
「お客さんの笑顔のために頑張るぞ!!」
「思い付いたら即行動します。」
「チャンミンさんが最高に輝くメイクします!」
「工程表、あと100回読み込む!!」
「地平線まで届く音、響かせます。」

ユノはたくさん居た。
何人ものユノが、ステージを支えていた。

「くそ……。最高じゃないか……。」

我慢しても溢れた涙を拭いたユノの肩に、マカベがそっと手を添えた。

「ユノ。いいチームを作ったな。お前の姿勢、みんな理解してるぞ。」

「師匠……。」

「師匠って呼ぶなって恥ずかしい!それと、これ、しとけ。」

マカベはスタッフ用のヘッドセットを差し出した。

「俺は……。」

「これ、各チームのリーダーに繋がってるから、気になることあったら指示を出せ。みんな、そうしてる。少しでも良くしようって、知恵を出し合ってるんだ。」

じゃな、と手を振ったマカベは、スタッフ控え室の前で立ち止まった。

「そう言えばユノ!この段ボール何なんだよ!一応持ってきたけど!!」

「あ……。」

最近もチャンミンがツアーで留守の中、暇を持て余して作り続け、段ボール5箱にもなってしまった蝶のコンフェッティ。
家に置くには大量過ぎて、ユノは会社に持ち込んでいた。

「すみません!これは今回使わないもので。」

「はぁー!?チャンミンツアー用って書いてあったからわざわざ俺が車で持ってきたんだぞ!」

「すみません!」

「邪魔だからどっか片付けとけ!」

片手使えないのに酷い……。
ユノは、さっきの感動を返して欲しいと思いつつ、マカベが控え室から放り出した段ボール箱を、ミノに手伝って貰って廊下の隅に置いた。

これが、この日のアンケートで最も高い評価を得る、感動的なワンシーンを作り出すことになろうとは思いもせず、ユノはそれからヒチョルと合流し、暫しの間、ドームの売店で買ったスナックなどつまみながら開演を待った。

「ユノ。俺は勝手に楽しむから、自由にしていいぞ。」

関係者席に座ってからも、そばに立って他愛ない会話を続けていたユノを、ヒチョルは気遣う。

「じゃあ、お言葉に甘えて会場内チェックしてきます。」

「ふふ。仕事熱心だな。」

「やっぱり……ここに来ると血が騒いで。」

「おう。お前らしく、な。」

「はい!じゃあ、また今度感想聞かせてくださいね!」

早足で階段を登るユノの後ろ姿は、精悍。

もっともっと、登れよ。
天井突っ切ってさ。
何たって、お前には天女みたいな男がついてる。

ヒチョルは、昔を懐かしみ、ちょっと泣きそうになって眼鏡で隠した。

でも、開演したステージに巨大なスクリーンが姿を現した時、結局眼鏡では隠せないくらい泣いてしまった。





続きを読む

テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

夢の途中 21

20191201222354453.jpg



東京公演1日目。

チャンミンはユノにスタッフ用のパスを渡して家を出た。

ユノは来るとは言わなかったし、ヒチョルのために用意したチケットは明日の千秋楽のものだったから、なんとなく来ない気はしていたが、それでも期待した。

どこかからユノが見届けてくれているのではと、ライブ中もやたら会場を見回した。

「チャンミンと目が合った。」と喜ぶファンが急増して結果としては良かったが、チャンミンの機嫌は優れない。

「ミノ……僕は薄情ものに恋していたのかも。」

ステージを終えたチャンミンの嘆きに、ミノは大きく頷いて同意する。

「気づくのが遅いな。」

「あ?」

ミノはこのツアー中、イタニから熱烈アプローチされた恨みを、ここぞとばかりに晴らした。

大阪の夜など、危うくホテルのバーで唇を奪われかけたのだ。
東京に帰ってから、襲われる夢にうなされる程のトラウマ。

イタニのタイプであるユノが居たら、こちらへの被害は少なかったはずだ。

「前からそうじゃないか。初めて結ばれた日に姿を消すなんて、冷徹じゃなきゃできない。ユノさんは酷い男だ。」

「む、結ばれた日……。」

酷い男呼ばわりよりもそちらに反応し、チャンミンは赤面した。

「……そ、そうだよね。酷いよね。」

「そうだぞ!冷徹人間だ!人生賭けるほど愛する恋人が東京ドームのステージに立ってるのに、観に来ないなんて、普通の精神じゃない!!」

「人生賭けるほど……愛する……。」

耳から湯気が出そうになった。

「氷の男だな!!」

「そこまででは……ないけど。」

家を出る時、「頑張って」と言いながら熔けるように熱いキスをくれたユノを思い出し、チャンミンは拗ねるのがバカらしくなった。

「帰ります……。」

「よし。送るよ。」

ミノはできるマネージャーだ。
ユノを落としつつ、チャンミンの気持ちは上げる絶妙な会話。

実を言うと、ミノはユノに頼まれていた。
夕飯を用意して待っているから、ライブが終わったらさっさとチャンミンを帰してくれと。

チャンミンがマンションの駐車場からエレベーターに乗ったのを見届け、ミノはしたり顔で頷いた。

明日は千秋楽。
きっとユノは、チャンミンにリラックスした幸せな夜を与えてくれるだろう。

「羨ましいなぁ……。」

2人が「あーん」とか夕食を食べさせあっている光景を妄想しながらミノは家路へとついたが、実際マンションの上層階には、そんな甘い光景は広がっていなかった。

玄関に入ってまず、チャンミンは鼻を摘まんだ。
ドームで嗅いだ爽やかなレモンと真逆の、ムッとする異臭。

「なんの臭い!?」

リビングに駆け込むと、ピンクのヒラヒラエプロンを身につけたユノが、シンクの前で項垂れていた。

シンクの中には、ぼろ雑巾みたいな形状の黒こげた物体が入ったままのフライパン。
水を張ってあるが、プンプン臭う。

「鯛が……。」

「鯛!?」

「オーラス前だから、めでたい食事で励まそうと思って。」

このぼろ雑巾は鯛だったのか。
焼いた魚を水に浸けたら臭うのに。

「ちょっとどいて!」

黒焦げた鯛をフライ返しで削ぎ取り、ペーパーナプキンで包んでビニール袋に入れてから、チャンミンは項垂れているユノを睨んだ。

「僕を放置して、鯛と戯れてたわけ?」

「……レモンバターソテーにしようと……。」

「はあ?」

「サラダも……作ったんだ。前菜に……スープも。スープは飲めると思うんだけど……。」

コンロに乗った小さな鍋に、不揃いな野菜の細切れが入った気持ち悪い色のスープがあった。

「隠し味にケチャップとソース入れてみた。」

スープにソース。
斬新だ。
床にバラバラ野菜が落ちているのはこれのせいか。

「豪華にフルコースのつもりだったんだけど……。」

「ユノ……。」

「バターって、なんであんなに真っ黒になるんだ?油だろ?」

この惨状を見るに、夕方から悪戦苦闘していたのだろう。
左手はまだ使い物にならないのに。
エプロンの紐が縦結びになっているのはそのせいだろうか。

チャンミンはシンクに両手を置いて息を吐き、ユノの目前に迫った。

「ユノ。」

「……はい。」

「苦手なことを頑張らなくていいよ。」

「チャンミンが走ってくれてるから、チャンミンの代わりにご飯作ろうとしたんだけど、駄目だなぁ。俺。」

気持ちは嬉しいが、ズレている。
仕事中はあんなにカッコいいのに、なんとも残念な人だ。

腰にぎゅっと抱きついたチャンミンは、今更ながら、ピンクのエプロンと、男らしいユノの胸板とのアンバランスが酷すぎると笑い出した。

「違うんだぞ!ピンクのヒラヒラは敢えて選んだわけじゃなくて、近くのスーパーにこれしか売ってなかったんだ!」

「エプロンなら、そこの引き出しに入ってる。」

「そこにあったのか。探したけど見つからなくてさ。」

「ふふ。お腹すいた。サラダ食べる。」

「スープ温める!ご飯も炊いてあるから!!座って待ってろ!」

スープは無しでいいんだけどな……。
張り切ってテーブルを準備するユノを、チャンミンは頬杖をついて眺めた。

これはこれで幸せかも。
でも、やっぱりユノはステージのたもとに居てくれないと。
ヒラヒラエプロンより、スタッフTシャツが似合う。

「う……ん……飲める。」

「意外とうまいだろ!」

うまくはない。
スープは魔術的な味だった。
こんなに単品の白米を美味しいと思うことも稀だ。

チャンミンがご飯をお代わりしたため、ユノは喜色満面だったが、ご飯と塩だけだったら3杯は食べられた。魔法のスープは余計だ。

「ユノ。明日は打ち上げあるから作らなくていいからね。てか、もう2度と作らなくていいから。」

「ああ。明日は俺も、出かけるから。」

「え?」

「ライブ。観に行く。」

「ほんとに!?」

「行くよ。最後のチャンスだろ。」

「どこで!どの辺で観てる?」

「どうかな。ヒチョルさん案内してから、会場の色んな場所から観ようと思ってる。」

「そっか。そうだよね。うん。それがいいね。」

チャンミンはそれからずっと、ユノが話しかけても上の空で、何か考えているようだった。

今夜は性欲の方は大丈夫なのだろうか。
ユノはチャンミンの様子を窺っていたが、お風呂上がりにギターを抱え、「納得行かなかったところを練習するから先に寝て」と言う。

「チャンミンも寝た方がいい。もう練習は十分だろ。」

「明日が最後なんだよ。やりたいようにさせて。」

致し方なく見守るユノだったが、最終的に、集中したいから1人にしてくれと寝室に押し込まれた。

「そばに居ろって言ってたくせに……。」

優しく抱き締めて、チャンミンの疲れと緊張を癒そうと思っていたのに、寂しく布団を温めることになってしまった。

「スターの気分は一般庶民には分からない……。」

ユノはぼやきつつ、それでもチャンミンが練習を終えるのをじっと待った。

結局チャンミンが寝室に入ってきたのは3時過ぎで、ユノが枕を抱き締めてしゅんとしているのを見て心底驚いた声をあげた。

「起きてたの!?」

「何の力にもなれない俺が、先に寝れない。スタッフでもないし、ご飯もろくに作れないし、邪魔になるし。」

「ユノ……。」

もう……。
そんなはずないじゃないか。
子供みたいなこと言って……。

チャンミンはユノの頭を抱え、よしよしと撫でた。

「ユノって、全然イメージと違ったなぁ。」

「……呆れた?」

「ううん。ピュアで可愛い。」

きっと僕は、子供みたいにピュアなユノだから、心底惚れちゃったんだ。
はじめは大人なユノに甘えたいばかりだったけれど、今は、甘やかして、子守唄を歌ってあげたい。

真っ直ぐで偽らない。
そんなユノが、微笑んで眠れるように。

チャンミンが髪を撫でてすぐ、ユノは眠りに落ちた。眠いのに我慢して待っていてくれたのだろう。

「ほんと……好きだよ……。僕には、ユノが必要なんだ。」

チャンミンの囁きをユノが聞くことはなかったけれど、次の日、ドームを訪れたユノは、チャンミンだけでなく、チーム全員の愛を受け取ることになる。





続きを読む

テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

コールドブリュー

Author:コールドブリュー
東方神起 ユノとチャンミンが大好き。
脳内妄想をこっそり綴っています。
ホミンのみ。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR