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記事一覧

祓い屋リノベーション 10

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祓い屋リノベーション 9

祓い屋リノベーション9冷たい朝の空気に脳が覚醒していく。上半身裸の俺の胸に、チャンミンは寄り添って眠っていた。腕を回して抱き締めようとしたが、身体中ひどい筋肉痛で身動きが取れない。指の先だけ動かして、チャンミンの髪に触れた。柔らかい。ふんわりとした髪の流れに沿って指を走らせ、耳たぶを弾いた。「んー。」チャンミンは口を尖らせて唸り、俺の胸に額をぐりぐりと押し付けた。可愛い。可愛すぎる。「チャンミン。...

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祓い屋リノベーション 8

祓い屋リノベーション8家に帰ってもチャンミンの意識は戻らない。俺は抱き上げていたチャンミンをソファに寄り掛からせたが、居間の奥に寝室を見つけてベッドに寝かせた。時折苦しそうな声を上げるチャンミンの手を取って、目覚めてくれと祈り続けた。「ばあちゃん……。俺はいいからチャンミンを守ってやって。」ばあちゃんでも、神でも仏でも何でもいいから、チャンミンの苦しみを和らげて欲しかった。夕方になってやっと、チャン...

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祓い屋リノベーション 7

祓い屋リノベーション7(注:6話を朝更新しました。)アパートのエレベーターホールで、俺たちは立ち尽くしていた。「チャンミン、先に部屋に入ってて。」俺が鍵を渡すと、チャンミンは少しだけ俺のスーツの袖口を握ったが、無言でエレベーターに入って行った。急ぐ必要はない。気持ちを落ち着けて、カスミちゃんに会いたくなるように。シンヤさんのタイミングを尊重したい。「シンヤさん。お名前の由来は何ですか。」俺の突然の質問...

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祓い屋リノベーション 6

祓い屋リノベーション6次の日出社すると、ハナさんが俺を引っ張って給湯室に押し込んだ。「ちょっとユノくん。社長から名刺を作り直せって言われたけどどういうこと?」「え?作り直し?」「営業部とリノベーション部の併記にしろって。」そう来たか。でも営業部の記載も残ることには一安心。俺は社長室の扉をノックした。「どうぞ。」部屋に入ると、シウォンさんは指を組んで待っていた。「来ると思ったよ。リノベーション部との...

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祓い屋リノベーション 5

祓い屋リノベーション5「まさか2日目にして大切な弟がここまで手懐けられるとはねぇ。」駐車場からチャンミンの家に連行された俺は、居間の絨毯の上に正座させられていた。シウォンさんはソファで腰を屈めて頬杖をついている。余裕のある態度に見えるが、小指がせわしくなく動く。「弟さん?でも名字が……」「腹違いのね。チャンミンは親父の愛人の子供。父の名誉と母のご機嫌を損ねないよう、社内では内密にしろ。」コーヒーを載せ...

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祓い屋リノベーション 4

祓い屋リノベーション4アパートの鍵を開けると、チャンミンは先にたって部屋に入った。真っ直ぐに窓際に向かい、床にとんとリュックを置くと、その横に自分も座った。「ユノさんもどうぞ。」入り口で行き場に戸惑っていた俺に声をかける。「どこに座ったらいい?」幽霊の上には座りたくない。チャンミンがとんとんと床を叩いたので、彼の右側に静かに胡座をかいた。チャンミンは正面に顔を向けている。俺もそちらを見たが、どう頑...

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祓い屋リノベーション 3

祓い屋リノベーション3「遅いよユノ。明日のお客様の詳細教えて!」社に戻ると、ドンヘが俺の帰りを待っていた。シウォンさんと話したかったが、ハナさん曰く、会合に出掛けたとかで退社した後だった。仕事の話を終えると、俺は茶封筒の中の資料を確認した。「まだ19才の女の子じゃないか……。」大学生になって独り暮らしを始めたばかりの女の子が、あの部屋で命を絶って、ずっと取り残されていたなんて。孤独だっただろうな。今も...

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祓い屋リノベーション 2

祓い屋リノベーション2車に乗り込むと、俺は我慢していた文句を吐き出した。「幽霊が居るなら最初に言ってくださいよ!」「それはシウォンが言うべきこと。」「シムさんはその、見えて、会話もできるんですか?」「ええ。チョンさんはさっぱりなようですね。」自慢じゃないが、俺は霊感ゼロの男。幽霊だか霊魂だか、神だか怨霊だか知らないが、見えも感じもしないものを想像しようがない。「その、呪われたりしないんですか?テレ...

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祓い屋リノベーション 1

祓い屋リノベーション1神社の脇の細い路地を通って階段を登りきると、アスファルトは椿と山茶花に挟まれた石畳に変わる。年月を重ねた木戸を抜け、苔むした森の匂いと黒緑がかった庭石の先に焦げ茶色の引き戸が見えたら、そこが目的地。東方不動産に就職して3ヶ月。社長のシウォンさんに薄い封筒を渡された俺は、リノベーション部門があると言う別棟へと初めて足を踏み入れた。大都会東京の中で、切り取られたような静寂と冷えた空...

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プロフィール

コールドブリュー

Author:コールドブリュー
東方神起 ユノとチャンミンが大好き。
脳内妄想をこっそり綴っています。
ホミンのみ。

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